「資産形成を始めたいけど、不動産投資と新NISAはどっちがいいの?」
「新NISAで積立投資をするのと、家賃収入を得るのでは、どちらがおすすめ?」
これから投資を始めようと考えている方の中には、このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
新NISAは少額から投資を始めやすい一方、不動産投資は家賃収入を得られるという特徴があります。
ただし、必要な資金やリスク、運用にかかる手間は大きく異なります。
私は約10年前の旧NISAの時代から投資を始め、S&P500に連動する投資信託を中心に、米国高配当ETFのVYMやSPYDにも投資してきました。
その後、不動産の仕事で得た知識や経験も活かし、現在は区分マンションを1室所有・運用しています。
この記事では、実際に両方の投資を経験している立場から、それぞれのメリット・デメリットや、どちらから始めるべきかをわかりやすく解説します。
- 新NISAと不動産投資の違い
- それぞれのメリット・デメリット
- 投資初心者が判断するときのポイント
- 私が旧NISAから始め、不動産投資にも取り組んだ理由
- 新NISAと不動産投資を併用するときの注意点
結論|初心者は新NISAと不動産投資のどちらから始めるべき?
- 少額から資産形成を始めたい方 → 新NISA
- 家賃収入を得たい方 → 不動産投資も選択肢
- 両方を組み合わせることも可能
- まずは生活防衛資金を確保することが大切
結論からいうと、投資に回せる資金が少ない方や、これから資産形成を始める方には、新NISAを活用した積立投資が取り組みやすいと考えています。
理由は、少額から始められ、購入後の管理にかかる手間も比較的少ないからです。
例えば、毎月1万円から投資信託を積み立てることもできます。
一方、不動産投資は物件を購入するための資金に加えて、登記費用や仲介手数料などの諸費用、購入後の修繕費や空室に備える資金も必要です。
ただし、十分な自己資金があり、物件の収支や賃貸需要を判断できる方にとっては、不動産投資も選択肢になります。
大切なのは、どちらが必ず儲かるかではなく、自分の資金状況や目的に合っているかどうかです。
筆者私も最初は投資に回せるお金が少なかったので、旧NISAから始めました。最初から不動産投資をしていたわけではありません。
不動産投資と新NISAの違いを7項目で比較
まずは、それぞれの特徴を比較表で確認してみましょう。
| 比較項目 | 新NISAを活用した投資信託 | 区分マンション投資 |
|---|---|---|
| 必要資金 | 少額から始められる | 自己資金や購入諸費用が必要 |
| 収益の仕組み | 値上がり益・分配金など | 家賃収入・売却益 |
| 融資 | 自己資金で投資 | 条件によって融資を利用できる |
| 換金性 | 比較的売却しやすい | 売却まで時間がかかることがある |
| 運用の手間 | 比較的少ない | 賃貸管理や修繕への対応が必要 |
| 主なリスク | 価格変動・元本割れ | 空室・修繕・金利上昇・価格下落 |
| 税金 | 対象の運用益は非課税 | 家賃収入などは原則課税対象 |
特に注目したいのは、必要資金と運用の手間です。
例えば、毎月1万円ずつ投資信託を購入する場合と、1,000万円の区分マンションを購入する場合では、必要な準備が大きく異なります。
不動産投資では融資を利用できる可能性がありますが、借入金の返済があります。
空室になって家賃が入らなくても、ローンの返済や管理費などの支払いが必要になる点には注意が必要です。
そのため、初心者の方は利回りの数字だけでなく、必要資金やリスクも含めて比較することが大切です。
新NISAのメリット・デメリット
少額から資産形成を始めやすい
新NISAを活用した投資信託の大きなメリットは、少額から始めやすいことです。
不動産投資のように、最初から数百万円単位の資金を準備する必要はありません。
例えば、毎月1万円を積み立てた場合、年間の積立元本は12万円、10年間では120万円になります。
もちろん、投資信託の評価額は相場によって変動しますが、自分の家計に合わせて積立金額を調整できる点はメリットです。
特に、これから投資を始める方は、無理のない金額で継続できることを重視したいところです。
運用益が非課税になる
新NISAの大きな特徴は、対象となる投資で得た利益が非課税になることです。
通常、課税口座で株式や投資信託を売却して利益が出た場合、原則として約20%の税金がかかります。
しかし、新NISA口座で対象商品を運用した場合、その売却益や一定の配当金・分配金は非課税になります。
元本保証ではない
新NISAにはメリットがある一方、元本保証ではないという点には注意が必要です。
例えば、S&P500に連動する投資信託であっても、米国株式市場の下落や為替変動によって評価額が減る可能性があります。
また、近いうちに住宅購入や教育費などで使う予定のお金を投資してしまうと、必要なときに相場が下落していることも考えられます。
そのため、生活費や緊急時に必要な資金を確保したうえで、余裕資金から投資を始めることが重要です。



私は旧NISAの時代から約10年間、S&P500を中心に投資してきました。VYMやSPYDなどの米国高配当ETFにも投資しています。
新NISAをこれから始めたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。


不動産投資のメリット・デメリット
家賃収入を得られる
不動産投資のメリットの一つは、入居者がいる間、毎月の家賃収入を得られることです。
例えば、家賃が月額7万円の区分マンションであれば、満室稼働時の年間家賃収入は84万円になります。
ただし、この84万円がそのまま手元に残るわけではありません。
管理費や修繕積立金、固定資産税、賃貸管理費などが必要になるためです。
また、入居者が退去した場合には、次の入居者が決まるまで家賃収入がなくなる可能性もあります。
そのため、家賃収入だけでなく、年間の支出も含めた収支計算が必要です。
融資を活用できる
不動産投資では、金融機関の審査に通れば、融資を利用して物件を購入できます。
自己資金だけでは購入が難しい物件でも、融資によって取得できる可能性がある点は特徴です。
ただし、借入金には返済義務があり、金利上昇によって返済額が増える場合もあります。
また、家賃収入が想定より少なくなった場合でも、返済は続きます。
融資を利用する場合は、満室時の収支だけでなく、空室や修繕が発生した場合でも資金繰りに無理がないかを確認することが大切です。
表面利回りだけでは判断できない
不動産投資で特に注意したいのが、表面利回りだけで物件を判断しないことです。
例えば、次のような物件があったとします。
- 物件価格:1,000万円
- 年間家賃収入:100万円
- 表面利回り:10%
- 年間の管理費・修繕積立金・固定資産税など:30万円
- 経費控除後の年間収入:70万円
- 購入価格に対する経費控除後の利回り:7%
表面利回りは10%でも、経費を差し引くと7%になります。
さらに、購入時の諸費用や空室損失、設備の故障による修繕費なども考慮する必要があります。
なお、上記の7%は購入諸費用を含めずに計算した簡易的な利回りです。ローン返済後の手残りを示す数字でもありません。



不動産の仕事をしていると、表面利回りだけでなく、管理状況や修繕費、購入後の収支まで確認することが大切だと感じます。
私が旧NISAから始めて不動産投資にも挑戦した理由
最初は投資に回せるお金が少なかった
私が投資を始めたのは、約10年前の旧NISAの時代です。
当時は投資に回せるお金が少なかったため、まずは少額から始められる株式投資を選びました。
投資先はS&P500に連動する投資信託を中心に、米国高配当ETFのVYMやSPYDにも投資してきました。
最初から大きな資金を持っていたわけではなく、自分の資金状況に合わせて投資を始めた形です。
資産形成が進んでから不動産投資へ
投資を継続する中で、含み益を含めた金融資産の評価額は約1,800万円になりました。
資産形成が進んだことに加え、もともと不動産の仕事をしていたこともあり、不動産投資にも取り組むようになりました。
現在は区分マンションを1室所有・運用しています。



私の場合は、NISAで資産形成を始め、不動産の仕事で得た経験も活かして区分マンション投資に挑戦しました。
両方を経験して感じる違い
株式投資と不動産投資は、同じ資産形成でも考えるべきことが異なります。
投資信託では、購入する商品や積立金額を決めた後、長期的な目線で運用を続けることができます。
一方、不動産投資では、購入前に立地や賃貸需要、建物の状態、管理状況、修繕費などを確認する必要があります。
購入後も空室や設備の故障など、物件ごとの問題に対応する可能性があります。
不動産の実務経験がある私でも、株式投資とは異なる判断が必要だと考えています。
そのため、これから始める方には、必要資金だけでなく、自分がどの程度の時間や手間をかけられるかも考えてほしいと思います。
不動産投資と新NISAは併用できる?
不動産投資と新NISAは、どちらか一方しか選べないものではありません。
実際に私も、株式投資を続けながら区分マンションを所有しています。
ただし、併用する場合は資金管理が重要です。
例えば、不動産購入に必要な頭金や諸費用、購入後の修繕に備える資金まで株式に投資していると、相場が下落したタイミングで現金が必要になる可能性があります。
そのため、生活防衛資金に加えて、不動産投資に必要な予備資金を分けて考えることが大切です。
また、不動産投資で得た家賃収入をすべて新NISAに回すのではなく、税金や修繕費、空室への備えを確保したうえで積立金額を検討する必要があります。
併用すること自体を目的にするのではなく、それぞれの投資が家計全体にどのような影響を与えるかを確認したいところです。
よくある質問
貯金が少ない場合はどちらがいい?
まずは生活防衛資金を確保することを優先したいところです。
そのうえで余裕資金があるなら、少額から始められる新NISAを活用した積立投資は検討しやすい方法です。
不動産投資は購入費用だけでなく予備資金も必要になるため、資金計画を慎重に立てる必要があります。
新NISAを始めてから不動産投資はできる?
もちろん可能です。
私自身も旧NISAの時代から株式投資を始め、その後に不動産投資にも取り組みました。
ただし、投資信託の評価額が増えたからといって、必ず不動産投資を始める必要はありません。
自分の目的や資金状況に合うかどうかを判断することが大切です。
不動産投資の家賃収入もNISAで非課税になる?
いいえ。現物不動産の家賃収入は、新NISAの非課税対象ではありません。
家賃収入などから必要経費を差し引いて不動産所得を計算し、税務上の取り扱いに従って申告・納税を検討する必要があります。
なお、新NISAの対象商品にはREIT(不動産投資信託)もありますが、現物の区分マンションを所有して家賃を受け取る不動産投資とは仕組みが異なります。
まとめ|資金状況と目的に合わせて選ぼう
不動産投資と新NISAには、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。
少額から長期的な資産形成を始めたい方には、新NISAを活用した投資信託が取り組みやすい選択肢です。
一方、家賃収入を得たい方や、物件の収支・管理について十分に理解している方には、不動産投資という選択肢もあります。
私自身は、資金が少なかった頃に旧NISAから投資を始め、資産形成を続けた後、不動産投資にも取り組むようになりました。
この経験から、最初からすべてに取り組む必要はなく、自分の状況に合わせて少しずつ選択肢を広げていく方法もあると考えています。
これから新NISAを始めたい方は、証券口座の開設方法についてまとめた以下の記事も参考にしてみてください。











